回顧録:今年の高校受験生2
当然、社会の依頼があったが断った。なぜなら、『無料で』という点が気にくわなかったからだ。保護者からしたらさもありたい話のように聞こえるが、実際この資金は必ずどこかで回収しなければならなくなる。もう1つ教わるからにはそれなりに『覚悟』を持ってもらいたいという点。無料だから、休んでもなどという理由を作らせてしまうのが教える側として非常に嫌だったのである。おやすい授業を実現したところで、それで力がつくのなら構わないのだが、お安い授業を実現したところで、その程度の価値しかないと思われるのが嫌だったのだ。
今年は直前の模擬試験の値段設定を強気にしたことで踏み切っている。無料授業の弊害はそういえば、二学期は俺が担当することになったが、無料だからという言い訳を作らせてしまうことで苦労したのが土曜日の授業見学や、私学の確約の説明会の参加による欠席など。
春に感じたことは、総じてこの学年は『暗記』が苦手という子たちが多かったことだ。そこで夏休みの講習のテーマを『暗記』に定め、科目にかかわらず徹底的に暗記項目を覚えさせた。その辛さに負けずに、しっかりやってきた子たちは9月の北辰でしっかりと結果を出した。3期生について言えるのは、ユニークな子たちが多くトップが頻繁によく入れ替わるっていうことがざらにあった。社会が得意なハカセ君。国語が絶大にできるTさんなど、絶大的な得意科目を持っている子も多いのがこの学年上位の特徴だった気がする。そういった子たちの苦手ではなく、長所を伸ばすという方向性で授業を組み立てていった。ハカセ君の社会の直前のこの時期の過去問を見ていると、自己採点ではあるが、いつも96点とか、94点とか、満点まで後一歩という状態。これだけの科目は1つ持っているという点でも素晴らしいことだと思う。
気づけば、口コミ紹介などで、この学年の在籍総数は16人ほどになっていた。集団授業として立派に成立する数である。既に私立合格で進路が確定している生徒もいるが、あの子たちの受験も明日で一通りの区切りがつく。突然の入試変更により、何が出題されるのかが全くわからず戸惑いを隠せなかった学年。そういえば、現行のセンター試験が最後に課されるのもこの子たちの代までだ。いろいろと苦心した学年でもあったが、最後まで頑張ってくれた子たちだった。
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