俺的漢検対策の授業
ちなみに俺の授業においては、漢字指導は冒頭に小テストを毎回読み書き20題ほど実施しています。(毎週
中学生向けの国語の副教材として使用しているのが、このスタートアップ1900というもの入試によく出る順にAランクから、Cランクに編集されていて、何より下に語句の意味が書いてあるのがいいですね。これで、辞書を引く手間が省けます。読み取りの問題を間違えた場合は、意味調べノートに語句の意味を転記させていきます。
生徒のレベルや授業の回数に応じて範囲を決めて、レギュラーで受講している子には毎週各一単元(読み・書き20題)ずつ、講習などで受講する子は、やるランクを決めてもらい、その単元の総数を残りの授業数で割った数を勉強してきてもらいます。Aランクを仕上げたいなら17単元あるので、例えば4回受講するなら、初回は流石に小テストはできないので、残りの3回で6単元を仕上げてくるといった感じですね。ちなみに読みは、書きよりも少ない数で終わるため、後半から小テストは書きとりのみっていうのも塾の先生としてとても使い勝手がよく、一年目に購入した際から重宝しています。埼玉の県立入試で考えるとBランクまでやっておくと、漢字の得点率が向上します。
で、今担当している中2の女の子なのですが、中1からずっとこの小テストをほぼ毎回といっていいぐらいに満点を取り続け、A-Cまでそろそろ2周するぐらいの段階で『漢検3級を受けたい』と言ってきたので、授業でどんなことができるか考えてみようと思った次第です。この子の課題はないわけではありません。夏休みはこのA問題だけ抜粋して漢字100題テストを実施したのですが、難易度を上げるしかけとして、同音異義語を多く入れてあります。干渉、感傷、観照…といった具合に言葉の意味までしっかり理解できなければ100点は取れないということになります。(ちなみにこの子は98点でした。)漢検にもそういう問題はあるのと、もう1つ特徴的な問題が誤字を直しなさいという問題です。こういう問題に強くなるにはどうしたらいいかなと思い、今回思いついた取り組みがこれです。(以下が問題)
次の文章は、ある映画の続編のあらすじを書いたものですが、登場人物と一部のカタカナ以外、全てひらがなで書かれています。この文章を、可能な限り漢字で書きなさい。
あのじけんからいちねんご、ネットじょうには、いまだ、かこのいぶつである『シンブンシ』しけんのよこくどうがのもほうはんがあとをたたなかった。
あるひ、ウェブライターの水谷豊は、つうきんとちゅうに、じょしこうせいからみにおぼえのない、ちかんひがいをせいきゅうされる。むじつをしゅちょうするも、さいばんは、たんたんとすすんでいき、ゆうざいはんけつがかくていしてしまう。こうそをせいきゅうするも、まともにとありあってもらえないことに。
べんごしにそうだんするも、いっぱんに『あくまのしょうめい』といわれるかちめのないさいばんをたたかうことになるとりかいする。とほうにくれていた水谷だったが、あるとき佐久間とよばれるなぞのおとこにそうぐうする。
『おまえは、シンブンシをしっているか?』
さくまのていしょうしたえんざいをはらすしゅだんとは、『こうかいさいばん』とよばれるねっとじょうで、ぎじさいばんをじっしすることだった。これにやむなく水谷はこのさいばんをひきうけて、しゅっていすることになる。そんななか、あらたなシンブンシのよこくどうががかくさんされる。
『われわれのほんとうのもくてきは、ほんとのせいぎを…しんじつを…うしなわれたこのせかいからきょだいなあくをくちくすることだ!』
はたして佐久間のていしょうしたこうかいさいばんのしんのもくてきとは…?
因みに正解は
あの事件から一年後、ネット上には、未だ過去の遺物である『シンブンシ』事件の予告動画の模倣犯が後を絶たなかった。
ある日、ウェブライターの水谷豊は、通勤途中に、女子高生から身に覚えのない痴漢被害を請求される、無実を主張するも、裁判は、淡々と進んでいき、有罪判決が確定してしまう。控訴を請求するも、まともに取り合ってもらえないことに。
弁護士に相談するも、一般に『悪魔の証明』と言われる勝ち目のない裁判を闘うことになると理解する。途方に暮れていた水谷だったが、あるとき佐久間と呼ばれる謎の男に遭遇する。
『お前は、シンブンシを知っているか?』
佐久間の提唱した冤罪を晴らす手段とは、『公開裁判』と呼ばれるネット上で、疑似裁判を実施することだった。これにやむなく水谷はこの裁判を引き受けて出廷することになる。新たなシンブンシの予告動画が拡散される。
『我々の目的は、本当の正義を…真実を…失われたこの世界から巨大な悪を駆逐することだ!」
はたして佐久間の提唱した公開裁判の新の目的とは…?
昨日実際にやらせてみた感想は…難しく作りすぎましたΣ(ノ≧ڡ≦)☆
小テスト変わりにするには、少し文章が長すぎました。それでも、全体の七割ぐらいはしっかり書けたのは流石です。
勘違いして書いていた誤字として
今だ(×)→未だ(○)まだ終わってないという意味ではこっちを使う。
異物(×)→遺物(○)失ったものとしての意味を抑えておく
戦う(×)→闘う(○)前者は競技や選挙や戦争など後者は対立する2つの物や病気や理不尽な場合はこっちですね。
模倣→書けませんでした。
遭遇→書けませんした。でも、見たことあるみたいなリアクションだった。
冤罪→書けませんでした。正直冤の字は書けなくてもよいと思います。
駆逐→書けませんでした。センター試験国語の問題で見たことがあります。
淡々や控訴などがしっかり書けていた点はすごいなあと。
因みに中2のレギュラーの国語はローギアで指導しているので、授業の中で映画を見せたりなんてことを平気でやっています。
高校生に向けた小論文の材料として使用したのですが、この映画生田斗真君の演技が抜群に素晴らしく、おこぼれとして中2の子たちにも見せました。この子はこの映画に非常に強く共感したようで、『めっちゃ面白かった。また見たい!』と言ってきたので、今回の課題を思いついたわけです。ひらがなにする材料はなんでもよいと思います。今回は続編のドラマのあらすじでしたが、新聞のコラムなり、また正しい作文の書き型を真似してもらうという意味で、満点の答案の作文を全部平仮名っていう手も使えます。
書く側がものすごく頭を使う作業を要求されるため、あらすじ要約なんかは準備がちょっと大変ですが、パソコンが使えて、新聞のコラムや満点答案などは時間のかかる作業でもないため、再度またやってみたいと思います。
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