再び集団授業2 RシートとTシート
話は変わるが先日唯一春期講習の社会を取ったOさん。前回の北辰で、偏差値61といった数字だった。春期講習では前半で地理の記述対策を4回、後半は範囲の広いS中ということも考え、第一次世界大戦~現代までの先取り授業を行った。基本的には歴史のほうが苦手なのでまずは宿題として一問一答を宿題として課して、江戸までの範囲を終わらせてもらった。先日塾で1年前の北辰を採点していたのだが
偏差値69という数字を出した。
個別指導に関していうなら多くの子供や保護者は、『社会は自分で…』という考えを持っているようだが、少なくとも北辰や埼玉の入試において何が出るか、また記述の添削を直接施せるため、満点答案を書くにはどうしたらよいかというのが具体的に叩き込めるという点では非常に大きい。
今年も集団授業をやるにあたって、新たにTシートとRシートという昨年にはなかったことを試してみようと思う。Rシートのことは前回書いたので割愛。Tシートはまずは自分はどこまでやるかという目標を最初に決めてもらう偏差値50以上がAランク、偏差値60~65までがBランク、偏差値70以上を目指すのがCランクという3段階で提示する。その際のこんな話をしようと思っている。
今週のひとこと1 『最初の設定』
テスト勉強で教科書を勉強するとする。絶対にすべてを覚える人はいないはずだ。そりゃそうだ。ここからが重要だ。勉強ができる子とできない子はどちらもまじめである限り、コツコツ覚えるってところは一緒なのだが、その量が全然違う。勉強が苦手な子はわからないと思うが、勉強ができる子は最初から覚えようとする量が全く違う。勉強ができない子から見ると、「えー?そんなにー?」ってところまで覚えている。そして、すっと出てくることを確認している。例えば、草むしりで説明しよう。やるのはサッカー場全体だ。
「よーし。草むしり頼むぞー。」って言われた。よく見ると均一に雑草が生えているわけじゃない。コートの中はほとんど生えていなくて、コートの外の一部分にものすごい量の雑草が生い茂っている。それは見苦しいほどだ。できない子はこう考える「よし。あそこを中心にやろう。」で、その一部のおい茂っている部分の草を大体抜いたら相当見栄えが変わった。「できた。」そう思うのだ。普通の子はこう考える。「よし。あそこを中心にやろう。」
で、その一部の生い茂っている部分の草を抜いた後、周りを見渡す。他に目立つ場所を見つけて、何ヵ所かの草を抜くのだ。サッカー場の草むしりを頼まれたのに、一部だけ抜くのはおかしい気がすると考える。まあまあ、目立つ場所の草を抜き終えたら、見栄えが変わった。「できた。」こういうのだ。できる子はこう考える。その前に全体を見渡す。そして、自分にどれだけ時間があって、どのぐらいやらないといけないのかを確認する。そしてその中で、自分に最大限に草をむしれる方法を考える。ずいぶんきれいになった。やはり「できた。」という。最初の目標設定が違うから…つまり妥協点が違うから、もっと言うと、最初に頭の中に描いた草むしり後の映像が違うから出来上がりが違ってくる。さらには取り組みの気持ちが違う。
思考の基準が全然違うのだ。できない子は先生を基準に考える。だから、怒られるかどうかを基準にものごとを考えてしまう。そこで見栄えのする部分をだいたいやったことでよしとしてしまう。普通の子は友達が基準になる。友達はどれぐらいやるか?普通ならどれぐらいやるだろう?そんなことを考えながら、実際の作業量を決めていく。だから、作業中は早くやめたいと思っている。ところが、出来る子は自分が基準だ。誰かと比べているわけじゃない。ただ、できる限りきれいにしようと考えている。だから、自分と戦っている。作業中は時間を気にしながら頑張っているはずだ。ただそれだけだ。出来上がりは全然違うのに、3者ともに「やった。」という達成感がある。みんな満足している。それがあるから、自然に差がついてしまう。同じ草むしりだが、最初に描いた画像が違う。だから、やらないといけない目標が変わってくる。そして、何を考えながらやるかが変わってくる。勉強も同じようなことがいえるだろう。同じ勉強でも、人によって目標が全く違う。その目標が違うために、いろいろなことが変わってきて差はついてくる。何を変えれば自分が変わるのか?それを考えてほしい。
「最初の目標値を変えること」
これが一番重要だ。自分の目標を上げて、そこに向かってまっしぐらでがんばってほしいと思う。…最後にもっとできる子がいる。先生にこう言う子がいるのだ。
「完璧にしたいから、残ってやっていいですか?コートの中にも小さいのが生えているので…」
こういう子は間違いなく非凡だし、天下を取れる可能性を秘めている。
昨年も生徒に読ませていたものだが今年は少し順番を変える。何事も最初が肝心なので、まずは少しキツイと思える目標を無理やり設定させる状況に持っていく。こんな話をされた後で、集団授業の最初はよしがんばるぞ!と思っている子も多いもの。その辺りのモチベーションを上手にコントロールしたい。一方、以下が新しく企画したTシートのフォーム。Tがトレーニングで、Rはレビューの略称。これにチェックをつけてもらい翌週提出という形にしようと思っている。基本的にはこれに関しては生徒に素直さを求める。出来ないなら仕方ないし、上から順番に課題をこなしていけば北辰や入試で問われる可能性が高い順になっているので無駄なく実力を高めていけることになる。
目標は[ ]ランクに定め、それに向けたトレーニングを実施する。
Aランク課題(最重要課題)北辰偏差値50以上(以下A表記)
□指示された通りに一問一答を実施し、該当のチェック欄に6つの日付を入れることができ、A/図表の小テストを実施しても満点の結果を出すことができる。
□本日授業で実施した問題をもう一度実施し、全ての問題を正答することができる。
□トレーニングページの大陸と海洋と州、雨温図及び世界の国22のトレーニングを終わらせた。
□自習用の演習問題を全て解き、教室長から解答をもらい丸着け、復習まで終えている。
□次回までに47都道府県の暗記を達成してくる。
Bランク課題(偏差値60~65)
□指示された通りに一問一答を実施し、該当のチェック欄に6つの日付を入れることができ、B/図表の小テスト実施しても、全ての問題を正答することができる
□トレーニングページの世界の国30を含む練習を終わらせた。
□自習用のレベル1までの実践問題を全て解き、教室長から解答をもらい丸着け、復習まで終えている。
Cランク課題(偏差値70以上)
□指示された通りに一問一答を実施し、該当のチェック欄に6つの日付を入れることができC/図表の小テスト・及び逆一問一答においても全ての問題を正答することができる。
□トレーニングページの世界の国40を含む練習を終わらせた。
□演習及び実践問題まで全ての演習問題を解き、解答をもらい丸着け・復習まで終えている。
※S中及び歴史の苦手な人へ
□基本年表のページの穴埋め問題を実施し、音読練習をテスト前までに終わらせる
□江戸時代までの実践問題を実施し、解答をもらい丸着け復習まで終わらせている(明治以降は次回配布します。)
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