この夏実践した英単語の暗記法について
・そもそも英単語をなぜ覚えなければいけなのか?
これはおそらく一番生徒に言われそうなことなので、たぶん多くの子に一番初めに話すことなのですが例えばホワイトボードに日本語でこんな例文があったとします。
変態とまともな人
で、その後に「もし君らが小学生1、2年生ぐらいで漢字が仮に読めなかったとしよう。そうするとさ…とまともな人っていうところだけで考えるしかなくなるよね。それでトマトもな人って何やねん!ってなる。もうその時点で対処しようがないよねと…」こんな話から始めるわけです。
一対一対応の英単語テストの何が問題か
この方法自体否定はするわけではないのですが、この方法で英単語を覚えようとすると少々効率が悪いのです。そしてとにかく無駄にたくさん書いてその一時点で覚えられたとしてもおそらくはすぐに忘れてしまうのも早いかなと。
・全部いっぺんにやろうとしない!
冒頭にのっけた単語テストを合格しようとすると少なくとも56個以上の英単語を毎回暗記していく必要があるわけですが、多くの生徒がおそらくいっぺんに全部やろうとするからできなくなると思うんですよ。なので、僕が担当した生徒については上のフレーズの写真を生徒の受ける級に応じて実施しました。64は大変な量ですが32個程度なら多少英語が苦手でも満点に近い点数を取ることができました。すると大体こんな流れになります。以下8級から受けることを決めたA君の例
A君の例 7月A日(8級の半分を小テストで実施。次回の宿題は残りの半分を小テストで暗記してくること)。
7月B日(8級の残りの半分を小テストで実施。授業が終わって前回の分を軽く確認して8級の昇級テストを実施→合格なら次の級へ)
こういうサイクルを作って進めていきました。この半分の量で実施というのは個別だからできることかもしれません。夏期講習の場合受験生の場合は特に増加授業を前提として提唱しているので必然的に受講のコマ数が増えるのでこういった授業の進め方でもかなり授業数を確保することができ上に挙げたようなスモールステップで指導をすることができました。それで生徒達は自習で英単語暗記のサイクルを確立して、こちらは英文法を比較的みっちり教え込むといううまいサイクルになっていたと思います。
・単語力はリスニングに波及する
お盆明けぐらいの模試でこういった地道なトレーニングが成果があったと思うのは意外にもリスニング。この英単語をしっかり頑張って取り組んでいた子はけっこう急激にリスニングの力が伸びていったような気がします。ちなみに自分が担当した生徒には音源を聞かせるようなリスニング対策は一切やっていないので、この英単語の特訓と文法のトレーニングとしてやった疑問詞の使い方と疑問詞の答え方に関してがしっかりできるようになり音としての単語を意味としてとらえられるようになったんだと考えています。少なくとも北辰の28点満点のリスニングのうち20点越えがちらほら見受けられたのはこの影響が大きかったかなと。今は定期テスト対策の真っ最中ですが、やはり単語をしっかりやっている子は教科書の理解や暗記のスピードも以前とは比べものにならないぐらい速くなっているので今後どうなっていくのかもう少し検証してみようと思います。
今年もおそらく多くの塾で『英単語道場』のような企画がたくさん実施されたことと思います。うちの塾でも各生徒の級に応じてシールを貼って進めさせていきました。こんな感じで一見誰が取り組んでて、誰がやっていないかを可視化することって結構やっていない子へのプレッシャーが後になってのしかかってきます。人間は弱いもので、英単語をしっかりやりなさいといったところでなかなかやろうとしないのです。そうであるなら、やってくれる子にまずしっかり取り組ませ、やっていない子に「英単語全然やってない。周りはどんどん合格しているのにやばい~!」なんて思わせたら勝ちかなと思っています。
・英語力をつけるのはあくまで4つの柱
勘違いしてほしくないのは英単語はあくまで英語という能力を高めるための1/4でしかないということです。この記事を見たよい子がそうか!じゃあ英語を得意にするにはとにかく英単語を覚えまくればいいんだ!とか解釈してほしくないの最後に英語の力をつけるにはあくまで英文法・英熟語・英単語・英語構文の4つで成り立っているということで釘を刺しておきます。
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